ドル円小幅安　リスク選好回復の中105円台前半に反落　 (10/21午前)

21日午前の東京市場でドル円は小幅ながら続落。朝方105円台半ばで取引が始まったドル円は仲値公表の10時前に輸出企業のドル売りとみられる動きで下落、一時安値105.35をつけた後、東京時間正午現在は105.35-40レベルで取引されています。
一方日経平均株価午前は、昨晩米主要株価指数が上昇した流れを受け堅調に推移。午前の取引を109円高で終了しています。

昨晩海外市場ではペロシ下院議長が定めた交渉期限を迎え、序盤は与野党の景気刺激策合意への期待からリスク選好の動きが強まり、ドル円は105.75まで上昇しました。しかし、その後具体的進展が伝わらなかったことから下落に転じ、105円前半に戻してアジア時間につないでいます。

米国の経済対策については今週中の合意に向けて作業を続けているとのコメントが民主、共和両党より出されており、リスク選好の動きは継続していますが、一方で共和党内に大統領選前の合意に反対する動きもあり、まだ紆余曲折がありそうです。

テクニカルにはドル円は、昨日結局いってこいの相場となったため、大きな変化なく、21日移動平均線がらみで、一目均衡表の「雲」への衝突コースを横ばい中。引き続き本邦金曜午前の大統領候補TV討論待ちです。

ドル円は、このところリスク選好の動きに対してニュートラル化していますが、他の主要通貨に対してはリスク選好によるドル売りが強まっており、ユーロドルは約一か月ぶりの高値を付けています。今後リスク選好の動きがさらに強まるとドル円でも円売りの動きが強まる可能性があり、株価の動きは要注視です。